身体均整法というのは、三大原則と十二種体型を基盤とした手技による体育、そして脳育と姿育を謳う学技です。
筋肉、骨格調整はもちろん、内臓、脊髄神経反射、経絡・経穴、骨盤、仙骨、頭蓋骨に至るまで、人体のあらゆる部位についての技術が包含されています。
これがおもしろいもので、たとえば筋肉の調整が好きな方は筋肉に凝るし、経絡が好きな方は経絡の技術に熟達していきます。
個人の趣向と実際の施術がリンクしていくワケですね。
あまり興味のない技術はほとんど使用しなくなるし、そうすると当然、その先生の趣向に合った方だけが通うようになっていく…まあ、ある意味で自然な選別がそこで行われていくのでしょう。
僕の場合は、これが得意、これが好き、あれは苦手…というのがなかったんですよね。
そもそも、偏らずトータルに人間を観ていきたい、というのが初期からあったので、むしろ目指すはオールラウンダー、全方位でできる人間たらんとしたワケです。
おかげさまで、どの分野もほぼ満遍なく扱うことができています。
とはいえ、これが逆に『TamuraTech Japan』の難解さ、わかりにくさに繋がっているのかもしれません。
身体均整法でこれだけあって、そこに野口整体や操体など日本的な技術、海外の先端的なテクニック、エネルギーヒーリングや心理学、催眠…などが混在しているワケですからね。
世間でよくいわれる「ターゲットを絞る」「特化する」「わかりやすくする」という流れからは、ずっと逸脱してきました。
症状で絞る…という手法もありますが、そもそも絞ること自体がおかしいんですよ、ホントは。
腰なら腰、頭痛なら頭痛でいいじゃない…こう思われるかもしれませんが、西洋医学的な視点だけでいえばそれでよいのでしょう。
けれど、東洋的な視点をそこに少しでも入れたなら、それこそ「バカいってんじゃない」となりますからね。
腰が痛いからといって腰だけを観るのと、
…その腰の痛みがいつ、どのように発生し、どういう時に激しくなり逆に緩和するのか、寝る時はどうか、身体の歪みからいうとだいぶ胃が疲れているね、肩甲骨の位置の左右差もあるし、けっこう寝不足…そうでしょう・・・
みたいな感じで、筋肉や骨格の歪みや、痛み発生その前後の状態を鑑みながら話をしつつ調整していくのと、どちらが心身にとって適切なのか…まあ、どっちもどっちではありますが。
腰だからといって腰そのものの状態が悪い場合は、ホントに少ないんですけどね。
こういうのが、なかなかご理解いただけない。
まあ、あんまり書くと医療類似なんとかだとかいわれるので、これくらいにしておきますが。
ちなみに、現在の僕の流儀は、こういった観方もしてはいますが、
さらに深く、ある意味広いかなと。
それはまた、いづれの機会に…ということで。