40代初めの女性。
「今日はどんな様子ですか?」
「なんとなく腰が痛い、普段はそうでもないけれど、何か物を持とうとした時にグッときます」
「ああ、なるほど…」
…と呟きつつ、動作などを同時に観ると、日常に不都合をきたすほどのことはなさそう。
「では、うつ伏せに」
うつ伏せの体勢で脊椎を上から下に指先で触れ、その感触を観ます。
次いで椎骨それぞれの動き、上下左右などのバランス、硬結と呼ばれる生体反応などを観ていきます。
左腰はやや天井方向に浮いている。
腰椎3番、4番の左3側…その辺りに若干の痛みが発生していました。
しかし、「何か物を持とうとした時に」…ということは、上半身の硬直と関連していることになります。
肩甲骨中央付近、経穴で云えば天宗辺りに痛みが起きていることもあり、上半身を調整します。
腰椎3番、4番と感応する頭部に手掌をソッとあて、数分。
肩甲骨中央は何の反応もなくなり、
腰椎3、4番は気持ちのよい程度に、
左腰の浮きは無くなりました。
女性の腰、ということで、また反応の起きている部位が腰椎3番や4番というと、子宮や卵巣系統を疑いたくもなりますが、この場合はそこを追っていくとおかしなことになるかと思います。
あらゆるケースを考慮しつつも、必要最小限の介入で済むならば、その方が術者も受者も楽でいいですよね🎵
術者が治す、とかではなくて、自分で治っていくように体を仕向けていく…
体にスイッチさえ入れば、あとはこっちが気張らなければ体が勝手にやってくれます。