骨格のバランスや筋肉のコリの緩和、姿勢の改善、血流をよくする…いまの「整体」という言葉から、一般的に導き出されるイメージというのは、概ねはこんな感じでしょうか?
僕は、1996年に独立開業しました。
開業前には勉強する期間、修行(?)めいた期間というのは当然あります。
23歳の時でした。
当時、その前年くらいからですが、あるスポーツでプロになろうと、昼は肉体労働、夜は練習…という日常を送っていたのですが、どうも腰痛がよくならない。
いくらストレッチしても、自分なりにほぐしても…という感じで腰が重痛く、思うように動けないのです。
そんなこんなで、西洋医療以外のそういうこと、に詳しい知人に教えてもらい、とある施術所へと向かいました。
「…なんだここは…ここで本当にいいのかな?」
入り口には、 「姿勢保健均整施術所」 と書かれた木の看板がかかり、あたかも町道場のごとし。
それなのに病院のような…まあ、当時の僕には十分異様に映りました。
中に入ると、しっかりとした体躯の、たぶん当時50代くらいの男性の先生が出てこられました。
「あの、予約したタムラですが…」
「あ、タムラさん、はいどうぞ」
後に僕の最初の師匠となる先生との邂逅は、こんな感じでしたね。
「あの…僕、操体法だと思ってここに来たんですが…」
「ああそうなの?操体法もやってるけど…どうする?」
「…(訝しく思いながらも)はい、お願いします!」
これは随分後になってわかったことですが、先生は、身体均整法(姿勢保健均整術)だけでなく、カイロプラクティック、催眠、操体法なども多様にしっかり学ばれた方で、西洋医療の先生にも弟子としてつかれていたこともある方でした。
しかし、最初の施術は、僕が若い(当時23)こともあり、またスポーツをやっているという情報もありだったからか、骨格矯正的な技術、頚部牽引などの技術が主だったと記憶しています。
この最初の施術の時に、骨格矯正を受けながら、
「…あの、こういうの学んでみたいんですけど」
「あ、そうなの。ちょうど来年4月からの生徒募集してるよ(バキバキ)」
「え、ホントですか?それじゃあ案内とかおありでしたら見たいです」
…ということで、トントン拍子に話が進み、
2回目の施術で「お願いします」ということになったのでした。
(この話続く)