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回想・その2

「三原則」と「十二種体型」。
「三原則」というのは、平衡性・可動性・強弱性とあり、これらが三者円融した状態、それぞれがいい具合に均衡のとれた状態をもって「均整」といいます。
「十二種体型」というのは、運動系のポーズを十二分類したもの。
遺伝的な弱点と環境的弱点、という言い方をしますが、人間の身体の、この弱点とその反対の長所的な面が相反、葛藤した姿を十二分類したものです。

これらを基盤とし、運動学的な刺激、といいますが、体表から刺激を与え、その反応を喚起して自然良能を引き出します。その手技には、東洋の経絡経穴、西洋のスポンデロテラピー(脊髄反射法)、カイロプラクティック、オステオパシー、日本各地の優れた伝承技術…などの理論、技術を積極的に取り入れ、生命力を喚起し、身体のさまざまな矛盾を克服する(『身体均整法』より)という眼目があります。

…学び始めてからは、目から鱗が落ちてばかりでした。
生きた人間の体というのは、精密にして精妙。
少しの刺激でも変化は起きるし、それが強くはっきりとした刺激だからといって大きく変化するワケでもない。
手技そのものだけでなく、その前後の、こちらからすれば些細なこと、たとえば、どのように触れるか、どのように力をかけるか、どのように位置どり、ポジショニングするか…など、それだけで、受者となる方の体に起きる変化は全然変わるのです。

学ぶことを決め、先生に「お願いします」と申し出た時に言われたことに、

「この仕事は、人間が好きだったらできるよ」

…というのがありますが、この言葉を本当に理解できるようになったのは独立開業してしばらくしてから、まだまだずっと後のことですが、学んでいる時期は、「…あ〜、なるほど」と、妙にその言葉が浮かび上がっていましたね。
懐かしい思い出です。


ちなみに、
僕の学んだところでは、身体均整法を「均整術」と呼称し、2名の先生方にほとんどマンツーマンに近い形でご教示いただくことができました。
僕が入学したので2期目、同期は他に7名だったと記憶しています。
まあ、もともとは東京の大橋に均整の専門学校はあったのですが…これはまた次回に。



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